CRM / SFA GUIDE

CRMデータ移行の進め方|営業を止めないための準備と確認手順

CRMデータ移行で営業を止めないために、移行対象、項目対応、重複判定、試験移行、本番切替、移行後の確認を順に解説します。

株式会社Mer

Pipedrive運営チーム(株式会社Mer)

CRM・SFAガイドのサムネイル。CRMデータ移行の進め方、営業を止めない準備と確認手順。スプレッドシートから項目を対応させ、確認後にCRMへ移す流れを示す図。

CRMのデータ移行では、ファイルを取り込む前の設計が成否を分けます。先に「何を移すか」「新旧の項目をどう対応させるか」「重複を何で判定するか」「どの状態なら切り替えるか」を決め、少量の試験移行で確かめてから本番へ進みます。

PipedriveはXLS、XLSX、CSVから、人物、組織、リード、取引、プロジェクト、アクティビティ、メモ、製品などを追加・更新できます。ただし、取り込めることと、移行後に営業が使えることは別です。この記事では、実務で確認する順番を整理します。

CRMデータ移行の6段階。対象を決める、項目を対応させる、重複ルールを決める、試験移行する、本番へ切り替える、移行後を確認する。各段階で担当者と確認結果を残す。

最初に移行の目的と対象を決める

まず、旧システムの全データを移すとは決めず、営業が次の行動を判断するために必要なデータから対象を選びます。

確認するのは、顧客の基本情報、担当者、進行中の商談、次のアクティビティ、過去の対応履歴、商品情報などです。受注・失注などで完了してから長期間が経過した商談や、利用目的が説明できない独自項目は、保管先を分ける選択肢もあります。

移行候補となるデータの種類ごとに、次の3点を記録します。

  • 移行する理由

  • 移行後に使う担当者と業務

  • 移行しない場合の保管先と参照方法

新旧の項目を対応させる

次に、旧システムの列とPipedriveのフィールドを対応させます。会社は「組織」、個人は「人物」、営業案件は「取引」のように、データの役割を合わせます。

Pipedriveの標準フィールドに対応しない項目は、インポート前にカスタムフィールドを用意できます。ただし、旧システムの列をそのまま全部作ると、入力画面が複雑になります。移行後も検索、一覧、レポート、引き継ぎのいずれかで使う項目に絞ります。

確認条件

そのまま移す

変換して移す

移さない

移行後の利用目的

担当者が日常業務で使う

名称や形式をそろえれば使える

利用目的を説明できない

値の品質

入力規則がそろっている

表記ゆれや選択肢を直せる

意味が不明、更新元も不明

履歴の必要性

進行中の判断に必要

要約や日付の整理で使える

別の保管先で参照できる

重複の判定キーを先に決める

同じ顧客が複数行に分かれていると、担当者や商談履歴が別々に取り込まれます。人物はメールアドレスや電話番号、組織は法人番号、ドメイン、正式社名など、対象ごとに判定キーを決めます。

Pipedriveの公式手順も、重複を減らすためにメールアドレスや電話番号などの識別情報を含めるよう案内しています。空欄や共有アドレスが多い場合は単一のキーだけで自動統合せず、該当レコードを例外確認用の一覧へ分けます。

少量の試験移行で結果を確かめる

本番の前に、代表的なデータを少量だけ取り込みます。人物と組織が1件ずつ紐づくレコードに加え、1つの組織に複数の人物が紐づく例や、進行中の商談、独自項目、活動履歴を持つ例も含めます。

試験後は、件数だけでなく次を確認します。

  • 人物、組織、取引の関連が正しいか

  • 担当者と閲覧権限が想定どおりか

  • 日付、金額、選択肢の形式が崩れていないか

  • 次のアクティビティが担当者の画面に出るか

  • 一覧とレポートで必要な絞り込みができるか

エラーが出なかったことだけを完了条件にしません。営業担当者が対象レコードを開き、次の行動を判断できる状態を合格とします。

本番切替と差分更新を分けて計画する

試験移行から本番切替までに、旧システム側のデータは増えます。そのため、本番移行の日時、旧システムへの入力を止める時刻、差分を取り込む方法、切替後の問い合わせ先を決めます。

切替直後は、進行中の商談と期限の近いアクティビティから確認し、移行不備があれば先に直します。不備があった場合に営業への影響が大きいレコードを優先するためです。

移行後の運用を確認する

データ移行は、ファイルの取込完了では終わりません。移行後の1〜2週間は、重複、担当者不明、未設定の次回行動、入力規則の不一致を確認し、修正の担当者と期限を決めます。

同時に、今後の入力ルールを短く文書化します。会社名の表記、人物の登録単位、取引を作る条件、次のアクティビティを常に登録するかどうかなどです。旧システムの問題を新しいCRMへ持ち込まないための工程です。

CRMデータ移行チェックリスト

  • 移行の目的と対象を説明できる

  • 新旧フィールドの対応表がある

  • 重複の判定キーと人が確認する例外が決まっている

  • 代表データで試験移行を行った

  • 件数だけでなく関連、権限、日付、金額、次の行動を確認した

  • 本番切替日時と差分更新の方法が決まっている

  • 切替後の修正担当者と入力ルールが決まっている

よくある質問

Pipedriveへ取り込めるファイル形式は何ですか

公式ナレッジベースでは、XLS、XLSX、CSVに対応しています。2026年11月4日の確認時点では、1回のインポートで使うタブは1つです。列名を記載した見出し行が必要で、20万行以下、50MB未満という要件もあります。

カスタムフィールドは移行前に作るべきですか

標準フィールドに対応しない項目を移す場合は、対応付けの前に作成します。ただし、旧システムの項目を全部再現するのではなく、移行後の業務で使う項目に絞ります。

すべての過去データを移すべきですか

全件移行が必要とは限りません。進行中の営業判断に必要なデータと、法務・監査など別の保管要件があるデータを分けて判断します。保管義務の有無は、自社の規程と専門家の確認が必要です。

Pipedriveへの移行設計から相談したい方へ

株式会社Merでは、Pipedriveの初期設定だけでなく、移行対象、フィールド、営業プロセス、運用ルールの設計を支援しています。移行前に整理すべきことが曖昧な場合は、現在の管理方法と切替希望時期を添えてご相談ください。

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出典

執筆:株式会社Mer

レビュー担当:Pipedrive運営チーム(株式会社Mer)

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